木々の頑張り

 車を走らせていますと、窓に映る風景に紅葉が入るようになってきました。 冬は木枯らしなどが吹くように比較的風が強いので、風景もまた遠くまで見渡せ、より鮮明に景色が楽しめます。そんな冬の季節に、春先に可哀そうなくらいに物凄い切られ方をしました会社の前の銀杏の樹も、以前に書かせていただいたように、他の樹よりもより多くの葉をつけ、その生命の逞しさに感動したものですが、ここに来てまた新たな発見をしました。それは、その銀杏の樹は、枝は相変わらず細くても物凄い多くの葉を所狭しと広げていたのですが、他の銀杏の葉が黄色く染まって落ちて行くこの時期になっても、未だに青々と葉を茂らせています。それは、小さくなった自分自身をカバーするかのようです。しかしその青々とした葉は、どうしても季節には逆らえないのでしょう、その色を保ったまま他の樹と同じように落葉してきています。そんな木々の頑張りがあっても、日に日に季節が深まることにより、やがては全て落葉してしまいます。
 そんな生命の逞しさは、木々のみでなく「人」にも確かに存在しています。私は以前のコラムでも書かせていただきましたが、「がんサバイバーホノルルマラソンツアー」という活動に参加しています。これは余命半年を宣告されながらも、がんを完全完治させ、その自らの体験をもとに、全国でライブ&講演を行っている杉浦貴之さんをリーダーとするサークルで、今年もがんサバイバーさん約20名を引き連れ、ホノルルマラソンに参加します。私は、そのサークルの事務・裏方を仕切る事務局として一昨年より活動してきましたが、昨年は色々と個人的に思うところもあり、ツアーにだけは参加しませんでした。 
 しかし、今年は決意も新たにマラソンに参加することにし、がんサバイバーさんと共にホノルルの街を「激走」ならぬ「激歩」して参ります・・。