文化芸術懇話会

 自民党国会議員の勉強会「文化芸術懇話会」で、作家の百田尚樹氏が発言したことが問題となっています。沖縄の地元紙2紙を指し「つぶさなあかん」と発言されたそうですが、これが自民党議員団の勉強会であったために問題になったのでしょうが、一個人の発言であったら果たして問題になっていたのか検証してみたいところです。確かに百田さんの仰ることは解らなくもないくらい沖縄の地元紙2紙は、どう贔屓目に見ても偏ったとしか言いようのない記事を書いている「ところ」も見受けられます。主義主張というのは100人いれば100通りの見方や意見があるのは当然ですが、本来報道というものは公正・中立・客観的でなければならないところですが、それは全国紙であってもそれがはっきりと表れているところを見ると、地方紙では尚更ある程度は仕方の無い事なのかもしれません。
 沖縄と言えば今基地問題が深刻化し、それに加え憲法9条や集団的自衛権などが問題となっています。これについて語れば、このコラムの量では到底語りきれませんので割愛しますが、これらを議論していることを私は違和感を覚えざるを得ません。憲法改正や集団的自衛権の賛成者は抑止力や日本の国際的役割から必要とし、反対者は戦争反対、平和憲法死守という立場です。しかしよく考えてみてください。自分のところだけが強大な武装をしようが、逆に平和論を唱えようが、全くこちらサイドの常識が全く通用しない存在がただ一つあるだけで、その議論は全く無意味になるという事です。確かに自らを神のようなおおらかで大きな存在でいておくとか、逆に誰も歯向かえないほどの強大な筋肉をつけておくのかという事も大事ではありますが、それより先にその常識が通用しない相手との関係をどうしていくのかを先に議論すべきなのではないかと思ったりします・・・。