会長就任

 先日不動産業界のある大きな組織で会長就任の依頼をされるという出来事がありました。「何でも経験」という自らの行動方針がありますので、良い事であろうが、悪いこと(犯罪以外ですが)であろうが、自分自身が乗り気でなくても、大概のことは機会があれば経験するようにしている私ですが、さすがに諸先輩方が沢山いらっしゃる中で、ここは断るべきではないかと判断しました。しかし、依頼に来られた方の立場や判断をお聞かせいただき、また、先日も書かせていただいた中村文明さんの言葉にもありましたように「頼まれ事は試され事」と考え方を変えて、あえてお受けすることにしました。
 これは「良い格好をするためではなく本当の本心」なのですが、私の考えとしては、身に余る名誉な大役であろうが、逆に誰が考えてもお断りするような大変な苦労をする役であろうが同じことで、借金の依頼でない限り、それを分かってわざわざ私に依頼してくるのですから、基本的にはお断りはしません。私は自分でも何故なのかわからないのですが、自分が「人からやってもらう」ことによって得することや楽しいことをすると、何故かその人や周りに対して物凄く負い目を感じてしまい、最終的にはやってもらった以上の何かを返さないと気持ち悪く感じる質なのです。それとは逆に「自分がしてあげる」ことによって人が喜ぶ姿を見ることにこの上ない幸福感を感じる感性があるようで、ふと気づけばそういう行動をしています。周りからはそこまでしてあげなくてもなどと良く言われますが、私としては自分の満足の為にしている事が、たまたま結果として相手に対して良くしている事に繋がっているだけなのですが。
 しかし、それも私と同じ感性の人にやってしまうと、相手は余計に苦痛になるのですから、自分勝手に考えずに相手をよく見て行動しないといけませんね・・・。