タイ

 2年ほど前に、タイから10数名ほど名張西高校に留学に来た女の子の一人を受け入れたことがありました。その子が帰国してからも連絡を取り合い、ついに今月初めタイに会いに行きました。私にとってタイは初めて訪れる国で、イメージではトゥクトゥク(三輪タクシー)がでこぼこ道を砂煙をあげながら、クラクションを鳴らしまくって走っている、という想像でした。が、バンコクに着いてかなり驚きました。最近開発されたばかりなのでしょう、かなりオシャレで大規模なファッションビルが数多く立ち並んでいました。更に驚いたのが、バンコク一の規模のビルには、世界の名だたるブランドショップが数多く出店していて、更に上層階には何とランボルギーニなどの超高級車が数社展示販売されていました。タイの大卒初任給が6万円程度と、日本の3分の1の物価の国で、日本の価格に換算しても2~3倍(即ち日本の感覚の10倍)ほどする高級車を購入できる人が多く存在するほど、格差社会が顕著に表れています。
 そんなタイで、大学生の彼らは試験中にもかかわらず汗を一杯掻きながら一生懸命に観光案内してくれるだけでなく、彼女がお世話になったというだけで食事や観光の費用まで支払ってくれようともしました。普通のサラリーマン同士でも10倍もの収入の差があるのにです。良く見ていますと彼は、案内してくれている間、物乞いの人には必ずお金をあげていましたし、魚やカエルなどを川へ放流する(タンブン)もやっていました。後でネットで調べて納得できたのですが、タイの人は、現世で徳を積めば積むほど来世は幸せになれると信じているらしいのです。当然、彼らは日本に留学できるくらいのある程度の富裕層だからというのはあったとしても、また全ての人がそうであるわけではないでしょうが、基本的にこういう国民性ってかなりいいですね・・・。