ひめゆりの塔

 2年半ぶりに社内旅行に行ってきました。いつも年末に予定していましたが、年の瀬で業務のせわしない時期と、年が越せるかどうかという経済的な理由でなかなか予定を立てることができず、ようやくGW明けに沖縄に行かせていただきました。実は社員の中に極度の飛行機恐怖症のお方がおりますために、会社では初めて飛行機に乗って旅行に行ったわけですが、何と7年もの月日と説得という労力を費やし、ようやく実現しました。
 沖縄の海はエメラルドグリーンで、また草木なども内地のものとは違うものが生息していたりと、日本にいるというよりも、海外のリゾート地へ来たような雰囲気で、みんなリフレッシュさせて頂きました。また、那覇から離れると物価が低く、直径30センチはあろうかというチーズバーガーが300円で売られていたり、タコライスや、タコスがこれでもか!というくらいの大盛りが500円で売られていたりと、驚きの連続でした。
 そんなリゾート気分や楽しさがいっぱいの沖縄ですが、その楽しさの裏には、過去の犠牲の上に成り立っている事実を忘れてはならない事を、同時に教えられました。見学した旧海軍指令部壕やひめゆりの塔では、戦中や終戦時の戦争の悲惨さや酷さを赤裸々に展示してあり、当時の人々の無念さや苦しさが伝わってきます。
 「解散命令を受けて壕を脱出した生徒達は入る壕も無く、昼間はソテツやアダンの茂みに身を潜めながら、攻撃が弱まる夜間になると海岸へと向いました。傷ついた体を引きずりながら逃げる者、負傷した学友を助けて歩いていく者、砲弾に吹き飛ばされていく者、海岸で大波にのまれる者など行き場を失い、父母の名を叫びながら死んでいく生徒が続出しました。生徒達は米軍に捕まることを最も恐れ、手榴弾で自決しました。」幸せとは何事もないことであると、改めて実感させられました・・・。