幸せライン

 最近いろいろな方とお話させて頂いている中で、ふと気づいたことがありました。それは「幸福」とはどういう時に感じるか?という事です。人はそれぞれ、社会的地位や家庭環境、職場環境や経済状況など、自らが置かれている立場によって、またそれぞれの人の感性によって幸福感を得られるところが違います。それは、人によって「幸せ」と思えるラインが違うためで、もしそのラインを世間の人全員が同じ所に置けば、ある一つの事柄は、日本人全員共通の幸せであったり、不幸であったりすることになります。極端な話をすると、例えば1ヶ月に一度一人2500円以上の外食をすれば幸せ、という定義が出来上がればそれ以下では不幸となりますので、うちでは2ヶ月に一度しか外食していないので不幸だ!という事になります。
 しかし、当たり前にそんなことを共通に決めたところで、自分が幸せと感じられなければ、まったく意味のないものになってしまいます。そう考えますと、全く同じ事でも、私はこれだけの事しかしてもらっていない、と感じるか、これだけの事をしてもらえている、と感じるかは、自分が幸せを感じるラインをどこにもってきているか、で決まるということになります。ということは「幸せライン」を下げている人は、多くの幸せを感じる事ができ、「幸せライン」を上げてしまった人は、幸せを感じられるものが少なくなるということです。
 よく言われる「金持ちは必ずしも幸福でない」という事はこういう事なのでしょうか?金持ちは当然どこへ行ってもチヤホヤされますし、外食もできますし、高価な買物や旅行も行けたりします。そうなると自らの「幸せライン」が上がってしまうのは、ごく自然の流れですが、それを下げる事のできる人にならねば、と思いました。
 でもその前に、金持ちになれるんか、ですよね・・・。