ニューハーフ

 先日社員の慰労を兼ねて、大阪ミナミにある「ニューハーフ」の店に行きました。そこには男性から女性へと完全に「工事」を完了した人から、半分だけ「工事」をした人、また身なりだけ変身した人まで様々でした。彼女?たちは、夜のお勤めや自己願望を満たす為に、整形や「工事」に多くのお金を費やし、その土台が出来上がったところで化粧などをされているのですから、一般の女性達と比べてもまるで引けをとらないばかりか、それはとても美しい容姿をされていますので、過去は男性の容姿であったなどとはとても想像がつかないくらいでした。そんな彼女たちと話をさせて頂いていると、非常に明るく、楽しく、お客様である私たちを楽しませてくれるのですが、彼女たちのプライベートな過去や現在の話を聞くと、想像以上に並々ならぬ苦労やつらい思いをしていることに驚かされます。
 彼女たちは小さい頃から心と体のギャップを親や兄弟や友人にも言えずに一人悩み、なぜ自分の体は女性ではないのか、それとも自分は他の人と比べて変なのではないのか等と苦悶し、そこで開き直れた人は自分が「ニューハーフ」であることの認識を周りの人たちにしてもらって日々を暮らせたようですが、開き直れずに隠し通した人などは世間体を考えて「彼女」を作ってみたりした人もいるようでした。
話はそれますが、彼女たちに言わせれば、「おかまとニューハーフ」は違うものらしいのですが、どう違うかと言いますと「おかま」は男性の外見で女性の内面を持っている人で、「ニューハーフ」は女性の外見で内面も女性という人らしいです。ですから、声以外は全て「工事」を行い、定期的に女性ホルモンを打って、より女性の姿になっていく努力をしているようです。何故声だけ「工事」しないかと言いますと、今の医療技術で「工事」をしますと、一生声が出ない危険性があるからと言うことでした。
 話を戻しますが、そんなきれいな彼女たちを遠目で見て思った余計な御世話は、今彼女たちは「工事」や「化粧」になどより非常にきれいになって輝いていますが、一般的に考えて普通の結婚ができる可能性が低いと思われますので、一生独身を余儀なくされる人も多いでしょう。そうなると若い今の内は今の仕事が出来るかもしれませんが、生きていく為に例えば全然違う職種に変わりたいと思っても、非常に選択肢が限られてきます。また、好意を抱いた男性がその気持ちに応えてくれることも可能性が低くなります。
 そんな運命を背負う彼女たちが、夜の華となって羽ばたいている今を十分に謳歌してほしいと願います・・・・。