「スパゲッティ食べたでしょう?」 「食べてない」 「ケッチャップついてるやん」 「食べました」 「私のクーポン使って?」 「使ったような気がする・・・」
確かこんなやり取りのCM がありました。これは車の中で外国人の男性が、口から血を流していて、女性がそれに対して何かを話している場面です。このCM は個人的に非常に「ハマリ」ました。この場面、本当はシリアスなシーンのはずなのに、セリフだけが妙に普段の会話で、それとのギャップがCMを面白くしています。
これは、「この場面ならこうだろう」とか「この場面ではこんなはずはない」という「既成概念やセオリー」があってこそ成り立つのであり、もし、それがなかったらこのCM は本当につまらないものになっています。少し違いますが例えば、「6回表1点差のノーアウト1塁、打者は9番バッター」という場面で、相手ピッチャーが敬遠策を取ったとします。野球を知っている人なら「なんで?」となり知らない人は「ふぅーん」となるはずです。
この「既成概念やセオリー」はそれに対しての知識があったり、経験があってこそ成り立つものであり、そのことに対して「無知」の場合には成り立ちません。しかし逆に、無知の場合には「既成概念」が無いため自由な発想が生まれることもあります。
私が東京在住時に、東大大学院時代からから原子力の研究をしていて、科学技術省(現在の文部科学省)のキャリアとして就職した竹下という人物と、これからの日本のエネルギー政策などについて深夜まで酒を飲みながら何度も語り合ったことがあります。(ちなみに私の最終学歴は桔梗高卒なので専門的には全く分かりません。)
現在の日本は、電力の需要が年々増加し、政府のエネルギー政策として原子力を推進していこうとしています。それは電力が不足するから限りある原油を使い切る前に、代替のエネルギーに転換するといった、ごく当たり前な考え方です。しかしこの考えは、右肩上がりの経済成長をしてきた頃の「既成概念」から来る考え方です。ここで発想を転換し「電力が不足するなら、使わない方法を」と考えたらと提案しました。
例えば原子力の開発をしている予算の一部を、現在の100分1の電力消費の商品の開発を行うメーカーに対して開発支援金を支給するとか、その製品の購入者には補助金を出すとか、電力消費の大きい製品には課税を大きくして開発費や補助金の基金にしたりすればより効率的になるのではないか、等を話し合いました。
なんと彼はそれを論文にまとめ、上司に提出しました。すると上司の言葉はこんな感じでした。「お前は原子力を推進することに専念したら良いのであり、そんなつまらんことで時間を潰すな」と。TVの世界だけと思っていた役所的な考え方の典型でした。
その後、彼は各省庁に配属されている8人の同期と、日本でごくほんの一握りしかなれないキャリアという肩書きにすがり付く「既成概念」とに別れを告げ、現在は東大の教授を目指して勉学に励んでいます。
確かこんなやり取りのCM がありました。これは車の中で外国人の男性が、口から血を流していて、女性がそれに対して何かを話している場面です。このCM は個人的に非常に「ハマリ」ました。この場面、本当はシリアスなシーンのはずなのに、セリフだけが妙に普段の会話で、それとのギャップがCMを面白くしています。
これは、「この場面ならこうだろう」とか「この場面ではこんなはずはない」という「既成概念やセオリー」があってこそ成り立つのであり、もし、それがなかったらこのCM は本当につまらないものになっています。少し違いますが例えば、「6回表1点差のノーアウト1塁、打者は9番バッター」という場面で、相手ピッチャーが敬遠策を取ったとします。野球を知っている人なら「なんで?」となり知らない人は「ふぅーん」となるはずです。
この「既成概念やセオリー」はそれに対しての知識があったり、経験があってこそ成り立つものであり、そのことに対して「無知」の場合には成り立ちません。しかし逆に、無知の場合には「既成概念」が無いため自由な発想が生まれることもあります。
私が東京在住時に、東大大学院時代からから原子力の研究をしていて、科学技術省(現在の文部科学省)のキャリアとして就職した竹下という人物と、これからの日本のエネルギー政策などについて深夜まで酒を飲みながら何度も語り合ったことがあります。(ちなみに私の最終学歴は桔梗高卒なので専門的には全く分かりません。)
現在の日本は、電力の需要が年々増加し、政府のエネルギー政策として原子力を推進していこうとしています。それは電力が不足するから限りある原油を使い切る前に、代替のエネルギーに転換するといった、ごく当たり前な考え方です。しかしこの考えは、右肩上がりの経済成長をしてきた頃の「既成概念」から来る考え方です。ここで発想を転換し「電力が不足するなら、使わない方法を」と考えたらと提案しました。
例えば原子力の開発をしている予算の一部を、現在の100分1の電力消費の商品の開発を行うメーカーに対して開発支援金を支給するとか、その製品の購入者には補助金を出すとか、電力消費の大きい製品には課税を大きくして開発費や補助金の基金にしたりすればより効率的になるのではないか、等を話し合いました。
なんと彼はそれを論文にまとめ、上司に提出しました。すると上司の言葉はこんな感じでした。「お前は原子力を推進することに専念したら良いのであり、そんなつまらんことで時間を潰すな」と。TVの世界だけと思っていた役所的な考え方の典型でした。
その後、彼は各省庁に配属されている8人の同期と、日本でごくほんの一握りしかなれないキャリアという肩書きにすがり付く「既成概念」とに別れを告げ、現在は東大の教授を目指して勉学に励んでいます。