タマちゃん

 3連休が2週続き、秋の行楽シーズン真っ盛りの週末を皆様はどのようにお過ごしになられておられるでしょうか?お疲れの出ない程度に思い切り羽を伸ばしてください。 毎朝TV をつけますと、先週にも触れました大企業の納得のいかない不祥事のニュースとともに、「当人」はどのように考えているのかはわかりませんが、最初多摩川で発見された「タマちゃん」が全国的に注目を集めています。
 今の暗いニュースが続く中で、「タマちゃん」のニュースは、心配しながらも何かしら心が和むニュースではあります。しかし、このようなニュースが流れるたびにいつも思うことは「人間は自分勝手な感情を持った生き物」だなと。
何年か前に話題になった皇居のお堀を横断するカルガモ親子や、猿の捕獲騒動等がありますが、これらは日本人が「彼らのため」に何とかしようと心から手を尽くした話題でした。少し違う視点でこれらを捉えますと、種類は違いますが鴨はすごくおいしい鳥の一種ですし、猿は中国では最高級食材になったりしています。日本人としては牛と触れ合える公園の横でバーベキューを楽しんだり、浴槽で泳いでいる魚を見て「この魚は活きが良くて美味そうだ」と、いつも慣れたことはぜんぜん残酷ではなくて当たり前のこととして正当化できますが、いつもと違うことはすごく違和感を感じ、時には残酷に思えたりします。もっと極端なことを考えると、「魚の活け造り」や「海老の踊り食い」は、贅沢で美味しい食べ方で、「牛の活け造り」や「鳥の踊り食い」は非常に残酷に思えるはずです。
 それらは、国際的に問題になっている捕鯨問題にも当てはまります。クジラを食する文化のある日本人は、なぜ捕鯨を反対するのかわからないはずですし、クジラを食しない文化の国の人たちは、なぜ哺乳類のあんなにかわいいクジラを食するのかわからないのは当然です。
そう考えますと、本当に不謹慎で極端なことを言わせていただくとしたら、もし日本人の誰かが「タマちゃん」を捕獲して食したら、どんな反応が出るのか容易に想像できますが、それらの種を食する文化のある国の人が食したら、それをどういう風に捕らえればいいのでしょうか・・・・。
 このコラムでは、これからも私の身近に起こった出来事や感想、皆様からの御意見・御希望等を定期的に掲載し、伊賀地区にお住まいの皆様と私共のささやかなコミュニケーションを育ませていただければと思っております。何か思い立つことがございましたら、是非 E メールやフリーダイヤルでお寄せください。心よりお待ちしております。