私はかれこれ26年間不動産業界で働かせて頂いていますが、以前から??という考え方が不動産にはあります。と言いますのも、不動産というのは日本では個人や企業、公などが所有し活用しています。そしてその所有する不動産を活用したり新たに建築するときに、国や自治体が決めた決まりに従って建築や活用をしなければいけなせん。例えば、空き地を使って自動車工場や喫茶店などを始めたいと思っても、その土地の定められた用途を逸脱して使用、建築することはできません。また、その広さや、外観なども制限を受けることもあり、自分の所有であるにもかかわらず自由にすることはできません。これは、無秩序な建築や用途を許せば環境の良い良好な「まち」を形成することができないので、制限することは必要不可欠です。しかしある側面から見れば「自分の土地に自分のお金で建てる」のですから、自由にしたいという考え方も出てきます。更にそれに追い打ちをかけるのが「不動産取得税や固定資産税」なるもので、所有するだけでかかってくる税金があります。
最初にお断りしておきますが、私は共産主義者ではないですが、これを次のように考えなければそのシステムが納得できません。それは根本的に土地や建物というのは「公のもの」と捉え、不動産の代金を「何十年間活用できる権利料」と捉え、固定資産税を「年間の使用料」と捉えることです。この考えはあながち突拍子もない事ではなく、建物はともかくとして、土地に関しては「国又は国民のもの」と捉える国々が世界には多く存在します。アジア各国や南太平洋諸国、ヨーロッパの一部の国では、外国人は土地の所有権を持つことができません。そう考えますと、土地の所有権を海外の企業や個人に自由に持たせている日本という国は、表面的な事しか考えていないんだなと、つくづく感じさせられます・・・。