出来すぎた社会主義国 日本

 先日、不動産業界の招待旅行でフィリピンのセブ島へ行ってきました。それまでの私のフィリピンのイメージとしては、貧しい・汚い・安い・そしてオジサマ連中が遊びに行かれる国という感じでしたが、行ってみてそのイメージとのギャップに驚きました。確かに、ホテルの外に一歩出れば、ここで生活しているのか?というくらいのスラム街があったりしますし、買い物に出ても子供が物乞いにしつこくついてきますし、何かと親切にしてはチップを要求されたりしましたので、ある意味イメージ通りの部分もありました。しかし、私はこういうところでは、何故か他の方と違う行動を取る習性がありまして100名ほどの団体の皆さんがオプショナルツアーにどんどん行かれる中、ビーチで一人ゆっくり過ごした後、特別にバブルに湧くマニラへ「コンドミニアム見学ツアー」を手配していただきました。見てくれは運転手とガイド、そして地元不動産のエージェントを携えて7~8件ほど見て回りましたので、どれだけの富豪が来たのかと思われたことでしょうが、エージェントさんには申し訳なかったのですが、丁寧な説明もあり大変参考になり有意義に過ごすことができました。
 しかし、今どのアジアの国でもそうですが、日本よりも遅れて今発展してきているため、開発の規模や計画性は日本とは比較にならないほど優れています。またその経済発展によって貧富の差は、日本でいう貧富の差などとは、全く比較にならなないほどの差がついています。圧倒的多数の貧困層とごく少数の超富裕層、それに加えその国の経済活動を支えている増加しつつある中間層。
 そういったことを肌で感じますと、以前読んだ本である方が書いていたことが妙に納得できます。「日本ほど貧富の差のない、素晴らしくよく出来た社会主義国はない。富の分配が制度によって出来すぎている」と・・・。