地球を助けることとは

 前に見た映画のことですが、途中から見たので、内容やタイトルを詳細に把握してはいませんが、その中で妙に印象深かったセリフがあります。それは、味方っぽい異星人らしき男性が主人公の女性と話している場面なのですが、どうやら地球を滅ぼそうとする何かが地球に迫ってきていて、それが来れば間違いなく地球が滅びるというような場面です。そこで主人公の女性は「あなたは地球を救いに来たと言ったじゃないの。なぜ私たちを助けてくれないの?」というようなことを強く異星人に迫りました。すると異星人は「確かに私は“地球を救う”と言った。だが、人類を救うとは言ってはいない。」と確かこんなやり取りでした。
 これを聞いて私は「おおっ!そういうことか!」と目からウロコの思いでした。確かに地球人である主人公の女性の立場からですと、「地球を助ける」というのは、人類を助けるという風に普通は思います。しかし、地球外(異星人)から見ると、これだけ資源豊かで自然環境の優れた地球を、人類が生息活動を行うことにより、大気汚染や海洋汚染をはじめ、温暖化やオゾン層の破壊、また生態系の崩壊など、数え上げたらキリがないくらいに痛めつけています。それにも増して、核兵器や原子力発電の事故による環境破壊や、戦争による人類同士の殺戮など、おおよそ人類が活動すればするほど地球を滅ぼそうとしているとしか思えない行動をとっています。
 最近になってようやく「エコ」や「地球環境」などというフレーズがよく耳にするようになりましたが、実際問題私を含め、どれだけの人が「心の底から地球の事を真剣に考え行動している」かと言えば、?です。そう考えますと、先述の宇宙人のように「地球を助ける」というのは、人類を滅ぼしてこそ成り得る事だということに、妙に納得してしまうのでした・・・。