オリンピック

 1週間ほど前に閉会式を迎えた北京オリンピック。そのオリンピックで活躍された選手の中でも、特に水泳の北島選手やソフトボールの上野投手などは、日本国民に感動を与えてくれる活躍をされました。彼らのインタビューを聞いていますと、当然彼らだけではないでしょうが、金メダルへの執念が強いがゆえに、この大会に向けたそれまでの道のりが、一般人の想像を遥かに超えた困難や努力があったことが容易に想像できるからこそ、余計に感動するのでしょう。そんな感動を覚える活躍の中で私は、ソフトボールの西山麗選手の努力や強い思いに涙せずにはいられませんでした。
 出生時から心臓の弁に異常があり、激しい運動や吹奏楽などで命を落とす事もあるため、周囲が止めるのも聞かず、中学ではソフトボール部に入部。入部後は、長打を打っても全力で走る事が出来ない状態でも、人一倍練習に励んでいた、そんな中学2年生の時に心臓移植手術を受け、健康を手に入れたそうです。その後は、想像を超える努力によって日本代表に選ばれ、今回の活躍をされました。その西山さんの凄いと思えるところは、私が同じ病気なら、まず運動部に入っているとは思えないところです。こう言うと、健康な人にはその気持ちが分からないからだ、と言われそうですが、確かにその通りで、だからこそ余計に凄いことだと思うのです。また、そんな人には自ら引き込む偶然や運命の力があるのでしょう、心臓手術の時に現日本代表監督である斉藤春香さんに励ましてもらい、その時に「将来一緒にプレーしようね」と言われた事が今、現実となっています。
 また、心臓を提供してくれたのは今回の宿敵「アメリカ」で交通事故でなくなった14歳の少女だったというのです。
 そんな移植した心臓は15年が寿命と言われているらしく、もう既に10年が経過しているとの事です・・・。