ごろごろ水

 人間というのは本当に不思議な生き物で、私が成人した20年前には、「水」を買うなんてことは想像もしなかったですが、今や飲む水はペットボトルの水で、料理に使う水は浄水器を通した水を使うなど、ある時期までは水道水が全く気にならなかったものが、一度そういうものを試してしまうと、どうも気になってしまいます。本来であれば、水道の安全や敷設状況が悪い諸外国などで飲まれるのは当然としても、こんな安全な水道水が各家庭に供給されているのは世界中見渡しても日本くらいなのに、その日本人がペットボトルの水を飲むというのは、贅沢としか言いようがありません。が、そういう私も、数年前からペットボトルの水が欠かせなくなっている一人で、一度おいしい水を飲んでしまうと、やはり水道水を飲むのには抵抗を感じてしまいます。
 そんな私は、3週間に一度、奈良県の吉野のまだ奥にある大峰山、洞川温泉の奥にある「ごろごろ水」という湧き水を汲みに行っています。この水は酸化還元力が非常に高く、TVの実験でも他の水と比較して圧倒的な力を発揮した水です。またこの水は、巷では病気が治ったとか、アトピーにいいとかいろんなことが言われていますが、そんな事も含めて、この水で入れたお茶や、そのまま冷やしておいた水の味が水道水とは比べ物にならないくらい美味しいという一石二鳥の理由で汲みに行っています。またこの水の特徴として、水道水をタンクに保管しようものなら、1週間も経たない内に内面がヌルヌルになりますが、この水は3週間に一度の入替でも、タンクは殆どヌルヌルしません。
 そんな水を、往復約150Kmのガソリンを炊き、20㍑タンクを会社の人の分を合わせて多い時には20本、重さにして400Kgという運搬業者並の量を運搬している私は、贅沢者なのか馬鹿者なのかどちらでしょう・・・。