教育レベル

 以前、海外に向かう途中の機内で、私が座っている隣と通路を挟んだ隣三席に、中国人と思われる子供三人、大人二人の家族が乗っていました。父親は日本語を話せるようで、前の席の日本人と話をしていました。後ろの子供は日本ですと小学校低学年の女の子とそのお兄ちゃん二人という構成ですから、騒ぐことは仕方のないことだと覚悟を決めて座っていました。子供たちが騒ぐ中、お父さんは前の席の日本人と比較的大きな声で話されているものですから、私は別に聞き耳を立てていた訳ではないですが、話の内容は筒抜けでした。どうやらその方は、仕事の関係で日本に頻繁に行っていて、それで日本語が話せるようになったらしく、結構流暢に話しています。そんな中、日本人の方が「どうですか、日本は好きですか?」と尋ねられたところ、明らかに嫌悪の表情をして手を横に振って「大嫌いです」という感じにジェスチャーで答えていました。
 それから少し時間が経ち、子供たち三人が今流行りのiPad2台を交代で音楽を流したりゲームしたりしている中で、iPadにあたらない子供から一人ずつ勉強を始めました。そして勉強がひと段落したら、解答をお母さんに渡し、違う子供が今度は交代して勉強をするという具合でした。そんな中、どんな勉強しているのかとチラッと手元を覗いて驚愕しました。何と私が高校の時に、全く分からなかった関数計算をしているではないですか!これだけレベルが違いますと、中国の教育レベルが高いのか、日本のレベルが低いのか分らなくなります。
 そんな教育レベルの高い、日本が大嫌いとジェスチャーで言っていたお父さんは、CASIOの時計を身に着け、SONYのカメラを持ち、MAZDAのキーをぶら下げ、足元は毛布や雑誌や新聞を散らかしっぱなしで、子供にKUMONの教材で勉強させていました・・・。